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オールオン4(All-on-4)とは?費用・期間・流れ・インプラントや入れ歯との違いを結論から解説

結論

オールオン4とは、歯をすべて(またはほとんど)失ったあごに4本のインプラントを埋め込み、その4本でつながった固定式の人工歯(片あごで10〜12本分)を支える治療法です。

  • 少ない本数で全体を支える:奥の2本を斜めに埋め込み、骨の多い部分を使うため、骨を増やす手術を避けられる場合が多くあります。
  • 手術当日に歯が入ることも:条件が整えば、手術したその日に固定式の仮歯を装着できます。
  • 費用は片あご200万〜400万円程度が目安:公的医療保険は使えない自由診療で、医院や人工歯の素材によって変わります。
  • 最終的な歯まで3〜6か月程度:骨とインプラントの結合を待ってから、最終的な人工歯に交換します。

1本〜数本の歯を補う一般的な治療についてはインプラントとは?で解説しています。

オールオン4の仕組み

ポイント前の2本はまっすぐ、奥の2本は斜めに埋め込み、4本で一体の人工歯を支えます。
オールオン4のインプラント配置図 あごの骨に4本のインプラントを埋め込み、前の2本はまっすぐ、奥の2本は斜めに傾けて埋め込む。4本の上に一体になった人工歯を固定する。 あごの骨 一体になった固定式の人工歯 奥は斜めに 奥は斜めに
前の2本はまっすぐ、奥の2本は斜めに埋め込むのが基本の配置です(イメージ図)。

オールオン4は、1990年代にポルトガルの歯科医師パウロ・マロ氏らが考案した方法です。最大の特徴は、奥の2本のインプラントを斜めに傾けて埋め込むこと。骨が比較的残っている部分を使えるため、骨が少ない方でも、骨を増やす手術(骨造成)をせずに済む場合があります。

4本のインプラントは、1本の橋のようにつながった人工歯で連結されます。力が4本に分散されるため、少ない本数でも全体を支えられる設計です。上あごの骨の状態によっては、インプラントを5〜6本にする方法(オールオン6など)がすすめられることもあります。

総入れ歯・通常のインプラントとの違い

ポイント固定式でよく噛めるのはインプラント系の治療。少ない本数・短い期間で全体を治せるのがオールオン4の強みです。
オールオン4通常のインプラント
(片あごすべて)
総入れ歯
固定・取り外し固定式(自分で外さない)固定式取り外し式
インプラントの本数片あご4本片あご6〜10本程度なし
骨を増やす手術避けられる場合が多い必要になることがある不要
仮歯が入る時期条件が整えば手術当日数か月後になることが多い—
噛む力天然の歯に近い感覚を目指せる天然の歯に近い感覚を目指せる弱くなりやすい
費用自由診療(高額)自由診療(本数が多く高額になりやすい)保険診療も選べる

一般的な比較です。実際の治療方法は、お口の状態と歯科医師の診断によって決まります。

メリット・デメリット

ポイント少ない本数・短い期間で、取り外さない歯を手に入れられるのが最大のメリットです。

メリット

  • 入れ歯のようなずれや痛みがなく、しっかり噛みやすい
  • インプラントの本数が少なく、手術の負担と費用を抑えやすい
  • 骨を増やす手術をせずに済む場合が多い
  • 条件が整えば手術当日に固定式の仮歯が入る
  • 上あごを覆う入れ歯と違い、味や温度を感じやすい

デメリット

  • 外科手術が必要で、腫れや痛みが出ることがある
  • 自由診療のため費用が高い
  • 残っている歯を抜いて治療する場合がある
  • 骨や全身の状態によっては適応にならない
  • 治療後も定期的なメンテナンスが欠かせない

向いている方・慎重な判断が必要な方

ポイント総入れ歯に悩む方や、骨が少なく通常のインプラントが難しいと言われた方が主な対象です。

向いている方

  • 歯をすべて失った方、または残りの歯が保存できないと診断された方
  • 総入れ歯がずれる・痛い・噛めないとお悩みの方
  • 骨が少なく、通常のインプラントが難しいと言われた方
  • 治療の期間や手術の回数をなるべく少なくしたい方

慎重な判断が必要な方

  • 糖尿病・心疾患などの持病が十分にコントロールされていない方
  • 骨粗しょう症の薬(骨吸収抑制薬)を使っている方
  • 喫煙習慣がある方(インプラントの失敗リスクが高まります)
  • あごの骨の量が極端に少ない方

治療の流れと期間

ポイント精密検査から最終的な歯が入るまで、全体で4〜7か月程度が目安です。
  1. 1

    カウンセリング

    お悩みや希望を伝え、治療の概要・費用・リスクの説明を受けます。

  2. 2

    精密検査・治療計画

    CT撮影や歯型の採取などで骨の状態を確認し、埋め込む位置を計画します。持病がある場合は主治医と連携します。

  3. 3

    手術(抜歯・インプラント埋入)

    必要な歯を抜き、4本のインプラントを埋め込みます。静脈内鎮静や全身麻酔を選べる医院もあります。

  4. 4

    仮歯の装着

    条件が整えば手術当日に固定式の仮歯を装着します。しばらくはやわらかい食事が中心になります。

  5. 5

    最終的な人工歯の装着

    骨とインプラントが結合するのを待ち、3〜6か月程度を目安に最終的な人工歯に交換します。

  6. 6

    定期メンテナンス

    インプラント周囲炎を防ぐため、数か月ごとに通院してクリーニングと噛み合わせの確認を受けます。

費用の目安と医療費控除

ポイント片あごで200万〜400万円程度が目安です。見積もりは「総額に何が含まれるか」をそろえて比べましょう。

オールオン4は公的医療保険が使えない自由診療のため、医院が費用を決めています。一般的には片あごあたり200万〜400万円程度(上下両方では、その約2倍)が目安とされ、同じオールオン4でも次のような点で総額が変わります。

  • 検査・診断料、CT撮影料
  • 手術料、抜歯の本数、静脈内鎮静・全身麻酔の費用
  • 仮歯の費用、最終的な人工歯の素材(樹脂・セラミック・ジルコニアなど)
  • 治療後の保証の有無、定期メンテナンスの費用

見積もりを比べるときは、金額だけでなく「総額に何が含まれているか」をそろえて比べることが大切です。

医療費控除:治療を目的としたオールオン4の費用は、一般的に医療費控除の対象です。1年間(1月〜12月)に支払った医療費が10万円(所得が200万円未満の方は所得の5%)を超えた部分が、所得から控除されます。デンタルローンで支払った場合も対象です。詳しくは税務署や税理士にご確認ください。

治療後の生活と長持ちさせるコツ

ポイント毎日のセルフケアと、数か月ごとの定期メンテナンスで長く使えます。

手術直後の仮歯の期間は、やわらかい食事が中心になります。最終的な人工歯が入ったあとは、多くの方が硬いものも含めて食事を楽しめるようになります。

長持ちさせるためにいちばん大切なのは、インプラント周囲炎(歯周病に似た炎症)を防ぐことです。人工歯と歯ぐきの間を専用のブラシやフロスで清掃し、3〜6か月ごとに医院でクリーニングと噛み合わせの確認を受けましょう。喫煙はトラブルのリスクを高めます。

リスク・副作用

ポイント外科手術をともなう治療です。メリットだけでなくリスクも理解したうえで判断しましょう。

オールオン4は外科手術をともなう治療です。治療を受ける前に、次のようなリスクがあることを理解しておきましょう。

  • 手術後に、痛み・腫れ・内出血・出血が出ることがあります。
  • まれに、下あごの神経の損傷によるしびれや、上あごの上顎洞(副鼻腔)へのトラブルが起こることがあります。
  • 骨とインプラントが結合しない場合や、インプラント周囲炎によって、インプラントを撤去・再治療することがあります。
  • 人工歯が欠けたり割れたりすることがあり、修理や作り直しが必要になる場合があります。
  • 持病・服薬・喫煙の状況によっては、治療ができない、または成功率が下がることがあります。
  • 治療後も、毎日のセルフケアと定期的なメンテナンスが欠かせません。

治療期間・費用・リスクは個人差があります。気になる点は、治療を受ける前に担当の歯科医師へ確認してください。

医院選びのポイント

ポイントCT検査、担当医の実績、麻酔の体制、費用の内訳、保証と通いやすさの5点を確認しましょう。
  1. 01

    CTを使った精密検査をしているか

    骨の量や神経の位置を立体的に確認できるかは、安全な治療の前提です。

  2. 02

    担当医のオールオン4の実績

    症例数に加え、自分と似た状態の症例を手がけているかも聞いてみましょう。

  3. 03

    麻酔と手術の体制

    静脈内鎮静や全身麻酔の有無、手術中の全身管理の体制を確認します。

  4. 04

    費用の内訳と保証

    総額に含まれる項目と、保証の期間・条件(定期検診の受診が条件など)を確認します。

  5. 05

    通い続けられる場所か

    治療後のメンテナンスは長く続きます。通いやすさも大切な判断材料です。

よくある質問

Qオールオン4とはどんな治療ですか?
A

片あご(上あご、または下あご)に4本のインプラントを埋め込み、そのインプラントで12本前後の歯がつながった固定式の人工歯を支える治療法です。取り外し式の総入れ歯に代わる方法として用いられます。

Qオールオン4の費用はどのくらいですか?
A

公的医療保険が使えない自由診療のため、費用は医院ごとに異なります。片あごあたり200万〜400万円程度が目安とされ、診断料・CT撮影料・麻酔費用・最終的な人工歯の素材などで総額が変わります。総額に何が含まれるかを、カウンセリングで確認することが大切です。

Q手術した日に歯が入るのは本当ですか?
A

骨の状態などの条件が整えば、手術当日に固定式の仮歯を装着できる場合があります(即時負荷)。ただし、すべての方が対象になるわけではなく、診断によっては仮歯の装着時期が後になることもあります。

Q治療期間はどのくらいかかりますか?
A

精密検査から手術までがおよそ数週間〜1か月、手術後に骨とインプラントが結合するのを待ち、最終的な人工歯が入るまでが3〜6か月程度が目安です。お口の状態や医院の方針によって異なります。

Q医療費控除の対象になりますか?
A

治療を目的としたオールオン4の費用は、一般的に医療費控除の対象になります。デンタルローンで支払った場合も対象となります。詳しくは税務署または税理士にご確認ください。

Q誰でもオールオン4を受けられますか?
A

骨の量や質、全身の健康状態(糖尿病や骨粗しょう症の治療状況など)、喫煙習慣によっては、治療ができない場合や追加の処置が必要な場合があります。CTを使った精密検査で判断します。